ホテルオークラ東京では2015年9月からの本館の建替えを前に、同館で過ごす最後のクリスマスとして、最高のディナーショーが開催されます。出演はユーミンこと松任谷由実。会場は
数々の歴史の大舞台となった同館最大の宴会場「平安の間」(本館1階)で、音楽と料理とサービスが一体となった3日間限定のホテルオークラ東京オリジナルのステージとなります。聖なる夜、心に静かに降りつもるユーミンの音楽と料理をご堪能ください。
こちらでは、ホテルオークラ東京で3日間限定のステージ、ユーミン クリスマス ディナーショー「Real Christmas Show」の公演前半の管理人レポをお届けします。
ウェルカムドリンク |
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クリスマス ディナーショーレポは、管理人の記憶とご愛読者様のメモによるご協力を元に制作しました。ユーミンのMC等、正確で無いものもあります。またアーティスト名は、敬省略とさせていただきますのでご了承ください。
まずは公演前半ですがお読みいただいて、雰囲気を感じていただければ幸いでございます。
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ホテルオークラ東京本館、最後となるクリスマス。そして本当に最後となるイブの日
クリスマス ディナーショー、最高のゲストに最高のおもてなしでそして最高のアーティストによる今夜だけのショーがはじまろうとしている。
そんな平安の間は、社交界の集いのようだった。テーブルに着くやいなや周りを見渡すと、タキシード、着物、ブランドスイーツなどなど着飾った大人の集まり。特に今日はクリスマスイブだから、お洒落に着飾るんだろう。さてステージに目をやると、奥から時計回りにチェロ、キーボード、サックス&モア、ギター、ドラム、ベースの配置だ。2012年のディナーショーではドラムはなかった。なんでも食事をするのに、ドラムの音は厳しいということらしいが。ある意味今回は楽しみでもある。ウェルカムドリンクのシャンパンが運ばれてきたので、友人たちと乾杯。
そして5分ぐらいおしての18時5分、静かな拍手の中に深紅のワンショルダーのドレスのユーミンがステージに登場。「こんばんは。クリスマスの夕べへようこそ。今日は私の考えるリアルなクリスマスをお贈りしようと思っています。〜それではまずクリスマスにはなくてはならない人たちを紹介したいと思います。ハタヤスシ牧師そしてDEUT GOSPEL CHOIR。よろしくお願いします。」と牧師を迎え入れるユーミン。同時に40人ほどのゴスペルが静かに合唱を始めると、牧師が入場してきた。一旦ユーミンはステージからおりていった。
ビジュー海岸(前菜) |
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ここから約20分ほどの、牧師よる聖書(最初のクリスマスの夜の出来事)の朗読とお話。バックにはピアノが静かに奏でられる。間にDEUT GOSPEL CHOIRの讃美歌合唱が3曲披露。まるで教会の中にいるような、時の降る聖夜にピッタリの雰囲気だ。 お話が済んだハタ牧師が善養寺総料理長を紹介され、ステージに登場。挨拶と料理の説明があった。前菜の説明をされているとき、『ビジュー海岸(前菜)』を各テーブルにサービス。完了後、ゴスペルが配置されていた下手の舞台にシャンパンを持ったサービスマンが待機。
ビジュー海岸(前菜) |
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インフィニット・エイト 2002(シャンパン) |
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料理説明後、総料理長よりバンドメンバーが紹介。武部聡志、鳥山雄司、伊勢賢治、伊藤修平、須長和広、加藤久幸の順番。そして「それでは皆様、大変お待たせしました。ショーのスタートです。」の言葉とともにサービスマンがシャンパンの栓を一斉に抜く。同時にバンド演奏がスタート!優しい音が奏でられ、食事もスタート。しばらくしてユーミン入場。グラスを持ったまま「皆さん、グラスは行き渡っていますよね。ではいきます!メリークリスマス!」と、インフィニット・エイト 2002でユーミンとの乾杯、なんと贅沢だろう。
『インフィニット・エイト 2002(シャンパン)』のラベル |
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ショーのはじまりだ。伊勢賢治のフルートが心地よく響く1曲目「ダイアモンドダストが消えぬまに」。静かに始まったのは、食事(前菜)をしているという仮定だろう。 そしてこの曲には歌詞の中に「さあ乾杯♪」とあるので、グラスを持ってユーミンと一緒に乾杯だ。
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2曲目は伊勢賢治のフルートではじまる「あの日にかえりたい」
3曲目も伊勢賢治のアルトサックスではじまる「雨のステイション」。オーディエンスはユーミンの歌声と演奏に聴き入っている。手がとまっている・・・2曲は往年のファンにとっては、たまらないものであるから。 武部聡志のキーボードが奏でる中、MCがはじまった。「思い出してみると私は色々なクリスマスを過ごしてきました。礼拝に行っていた少女時代〜音楽もお料理もお話も。さあ次のお皿がはじまりますよ。私が名づけたお皿のタイトルは、ワードローブの奥は冒険の国に通じてるのよです。〜それではお楽しみください。」でユーミンは一旦退場。
ワードローブの奥は冒険の国に通じてるのよ(魚料理1) |
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前菜のお皿が下げられ、魚料理1「ワードローブの奥は冒険の国に通じてるのよ」がはこばれてきた。サービスマンは、白い手袋をしている。お皿が温かいからだ。そして白ワインもサービス。このあたりから、鳥山雄司のギター演奏のみがバックに流れていた。美味しいお料理とワインとのマリアージュ、そして鳥山雄司のギター演奏は、実に豪華だ。
クロ・フロリデーヌ2012(白ワイン) |
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前奏は伊勢賢治のパーカッションでスタート。音が揃って武部聡志の「ワンツースリー」の声で演奏が揃ってユーミンが登場。衣装はエスニック調のロングドレスにターバン。音楽と衣装の感じからもちろん「輪舞曲」。4曲目のスタートだ。お酒が入っているのもあって、加藤久幸の叩くドラムの音が心地よく感じられる。
直後のMCでは、「どうもありがとうございます。〜皆さん食事されている間、私大変なんですよ。〜そうそう宝石類はうん千万円以上もするハリー・ウィンストンって、ガードマン付きで物々しいったら。〜」
クロ・フロリデーヌ2012(白ワイン)のラベル |
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次の曲は、武部聡志のキーボードから始まる「冷たい雨」の5曲目。間奏・終奏は伊勢賢治のサックス。乾いたサックスの音がたまらなくいい感じ・・ 続いての6曲目「雨音はショパンの調べ」。武部聡志のキーボードと伊藤修平のチェロでスタート。静かなる聖夜の雰囲気そのままの楽曲。途中、武部聡志の「ワンツー」の掛け声がカッコよかった。
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武部聡志のキーボードとユーミンの歌唱でスタートした7曲目「航海日誌」
この二人だけでのザミュージックだった。途中伊藤修平のチェロと加藤久幸のドラムが入るが、目をつぶれば流れ星が夜空に降っているかのようであった。 バックには伊藤修平のチェロ演奏でのMC「10年ぐらい前にフィンランドへ旅したことがありました。サンタクロース村があるところ。〜次のお皿はそのサンタクロース村、ロヴァニエミの風景と名付けてみました。お楽しみください。」でユーミンは一旦退場。
ロヴァニエミの風景(魚料理2) |
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魚料理1「ワードローブの奥は冒険の国に通じてるのよ」のお皿が下げられ、魚料理2「ロヴァニエミの風景」がサービスされた。ここでのバックに流れるのは、武部聡志のキーボード。 魚料理2「ロヴァニエミの風景」が済みそうなころ バンドメンバーとDEUT GOSPEL CHOIRが入場。武部聡志のキーボードでスタートしゴスペルの合唱があった。その合唱が終わった途端、ユーミンが8曲目「守ってあげたい」の歌唱をスタート。衣装はシャンパンゴールドのロングドレスにゴールドの月桂冠。髪を束ねあげたユーミンは、綺麗だった。ユーミンの姿と歌に酔いしれ、ワインに酔いしれた瞬間だった。間奏にゴスペルの合唱と伊勢賢治のサックスで、後半の演奏に厚みが増した。 武部聡志のキーボードでスタートした9曲目「スラバヤ通りの妹へ」。静かに泣けた。周りも同じだった・・・楽しいのになぜだろう。途中ゴスペルの合唱も重なって、余計に泣けてきた。
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10曲目「ずっとそばに」は、鳥山雄司のギターでスタート
大きなホールに乾いた音色が、心地よく響く。途中、ユーミンの歌唱とゴスペルの合唱が重なる。伊藤修平のチェロが間奏に入ることで、教会の中で聴いているような感じがした。 武部聡志のキーボードが静かに流れる。ユーミンのMC中に魚料理2のお皿が、下げられた。サービスマンが音を立てずに下げていたのは、プロを感じた。
MCでは「それでもなお逆説の10ヶ条をご存じでしょうか?〜ちょっと読んでみます。〜どの人の人生も戦いであり、不安や恐れやそして挫折もあります。でもこういう言葉たちを思い出すにつけ、もうちょっとだけ頑張ってみようかなと私は思うのです。」すぐに武部聡志のキーボードでスタート、11曲目の「ノーサイド」だ。ここのフレーズと武部聡志の奏でるキーボードは、なんとも物悲しかった・・・途中加藤久幸のドラムとゴスペルの合唱が入ってきて、夕方の風景が目に浮かんだのは不思議だった。 直後に鳥山雄司のギターが奏でる中、MCが始まる。「楽しんでいただけてますか?パンフレットにも書いてある通り〜歌があるので飲めませんが飲みたい!〜ではこれからメインのお料理が運ばれます。タイトルは赤のカルナヴァル、どうぞ。」ユーミンは一旦退場された。