日本を代表する音楽プロデューサー、武部聡志。
その音楽人生の折り返し地点である60歳を契機にゆかりの音楽プロデューサーやアーティストが集い、彼の功績をアワード形式でお届けする、一夜限りのプレミアムコンサートを開催。
日本の音楽史上に永遠に生き続ける名曲の数々はもちろん、武部氏がこれから仕掛けたいと考えているチャレンジもすべて、この一夜に詰まっています。
こちらでは、「ORIGINAL AWARD SHOW 〜Happy 60〜」の公演レポを管理人がお届けします。武部聡志 還暦ライブを、お楽しみに!
現場の雰囲気が伝わることを優先しましたので、出演者の方々のお名前は敬省略とさせていただきました。特にMCは、メモ書きと愛読者様のご協力のもとに書き起こしたものですので実際の表現の違うところなどあるかと思います。全てにおいてご了承ください。これを書き始めたのは2月28日で、書き終えたのは3月8日も合わせてお知らせします。
開演直前の場内 |
---|
-
18時40分頃、今から入場と
いうところで気になる声が入ってきた。「プレミアム席の受付は、こちらです!」と。何?と気になりながら、本日の席について前方を見ると2,3名掛けの円卓が9卓、ステージ前に配置。もしやプレミアム席とは、このことか・・・?
出演者入場 |
---|
-
19時を少し回ったところで
ステージ下手へスポットライトがあたり恵俊彰が登場。 どうやらMC担当のようだ。「皆さん、こんばんは。ようこそお集まりくださいました。これから3時間ちょっとですね〜今回前の方に、出演者・関係者が座ることになっています。近くにいる方々、触らないでください。〜」言葉を続ける中、ステージ両脇に電光掲示板があり「アプローズ」と表示されているときに、拍手を続けるという練習もした。
まずは出演者のバンドメンバーが入場し、各ポジションにスタンバイ。下手よりアーティスト・関係者が入場しステージ前の円卓に進む。再び恵俊彰が「〜皆さんが着席くださいました。今日の主役、武部さんの入場です!」と一段と大きな声とスタンディングオベーションで、武部聡志と奥様(さやさん)を向かい入れる。そしてセンターの円卓に着席された。
恵俊彰プレゼンターで斉藤由貴の登場 |
---|
-
恵俊彰が
「〜武部さんとは、パパ友です。今日奥様は見たことがないような姿で〜今度卒業式があります。ぜひよろしくお願いします。〜そろそろ始めることにします。ほぼ時代を追って紹介することになります。最初のアーティストは、武部さんがアレンジの仕事始めたごく初期のアーティストです。〜ご紹介しましょう!斉藤由貴さんです。」
始まった曲は、当時誰しもよく聴いていた1曲目『卒業』。1985年2月発売のデビューシングルで、武部聡志のアレンジ。斉藤由貴の声は、昔と変わりなかった。サポートメンバーは、日本を代表するミュージシャンばかりで、ドラムは村石雅行だ。久しぶりにテクニシャンのスティックさばきを見れた。
歌い終えた斉藤由貴のMCがはじまった。「武部さん、本日は本当におめでとうございます。 私がこの歌を歌いはじめてから、武部さんは大きな大きな船です。〜武部さんの大きな船で、いつも安心して歌うことができます。〜」と話終えた斉藤由貴は、武部聡志のいる円卓へ進みハグしていた。しかし、自分の名前を言い忘れるほど緊張していたのか・・・
森高千里プレゼンターで久保田利伸の登場 |
---|
-
そして下手の司会卓にはプレゼンター森高千里の登場だ。
「武部さん、本当におめでとうございます。武部さんとお仕事させていただいて、随分月日が経っています。〜さて次のパフォーマーですが、久保田利伸さんです。〜」
紹介された久保田利伸は、上手下より2曲目『LALALA LOVE SONG』を歌いながら登場。円卓の武部聡志のもとに近寄り、「〜今日はここにいて〜我慢我慢」と歌詞に入れてオーディエンスの笑いと拍手を誘っていた。
そして始まったのは3曲目『流星のサドル』。1986年発売のファーストアルバム「SHAKE IT PARADISE」に収録されたヒット曲。80年代の久保田利伸のライブチケットは、なかなか手に入るものではなかった。そんなことを思いださせた中、円卓のアーティストや関係者たちは、スタンディングだ。間奏には鳥山雄司のギター、最後にはコーラスが入って曲が終了した。
終了後のMC「〜武部さんのせいですよ。この曲、キーが高すぎて滅多に歌わないんですよ。〜僕のデビュー当時は、僕のバンドのバンドリーダーは武部さんがやってくれました。〜今演りました「流星のサドル」。強烈なこの曲、武部聡志さんのアレンジです。〜次に控えておりますのは、平井堅さん。〜」
久保田利伸プレゼンターで平井堅の登場 |
---|
-
紹介された平井堅は、上手より登場。
久保田利伸は、下手へさがった。
本間昭光のキーボードからはじまった1995年リリースファーストアルバム「un-balanced」に収録の4曲目『笑顔』、アレンジは武部聡志。ドラムは河村“カースケ”智康に変わっていた。間奏に、鳥山雄司のギターとコーラスが入り、本間昭光のキーボードで終了した。
楽曲終了後「武部さん、本当におめでとうございます。こんばんは、平井堅です。〜」内容は、楽曲「笑顔」の思い出であった。アレンジは武部聡志で、平井堅のデビュー当時の曲だ。制作時、アレンジャー武部聡志が紅茶を飲んでいたことしか覚えていない平井堅であった。
次の曲は宗本康兵のキーボード伴奏から始まった2017年3月発売の5曲目『僕の心をつくってよ』。伴奏はキーボードだけだが、途中より本間昭光のキーボードも入りオーディエンスは聴き入っていた。楽曲終了後、武部聡志の円卓へ進んだ平井堅であったが一際背の高さが際立っていた。
chayプレゼンターでゴスペラーズの登場 |
---|
-
次のプレゼンターは、chayが登場。
仕事で武部聡志と絡むことがあるようだが、メールでのやり取りを披露された。武部聡志からのメールに、絵文字が入っていると。意外な一面だ。そして紹介するのは、デビュー23年目のゴスペラーズ。
円卓の上手側からステージへ、ゴスペラーズが進んでいった。始まったMC「〜ゴスペラー ズです。武部さん、おめでとうございます。あの今度、僕に対するメールにも絵文字を入れてください(笑)。〜」そして武部聡志との思い出として披露したのは、10年前のライブに武部聡志が足を運んでくれてその後貰った手紙のことだった。音楽に対しての姿勢が書かれてあり、最初に出会ったときの新鮮な気持ちを忘れず、お互いに頑張っていこうと。そして歌うのはもちろんアカペラで6曲目『ひとり』。武部聡志のアレンジではないが、尊敬する兄貴に捧げるという意味を込めて披露された。
終了後、「武部さん、今日は本当に(メンバー皆で)おめでとうございます!」で、円卓の武部聡志のもとへ。
森山良子の登場 |
---|
-
次にプレゼンターとして登場したのは、森山良子。
ひときわ大きな拍手が起こった。「武部さん、おめでとうございます。私からしてみれば、まだまだ若い(笑)。〜」次に歌う楽曲は武部聡志がサポートしていたことを披露する森山良子。また武部聡志が自分の子息を音楽の道に進ませたいことを武部聡志の今の仕事の様子を絡めて、将来小刻みに足を揺らすものがいたなら、それは武部ジュニアだとオーディエンスの笑いを誘っていた。キーボードとパーカッションでスタートした息子森山直太朗作詞・武部聡志編曲2016年発売の7曲目『今』。途中より、鳥山雄司のギターが入りバンドが入ってきた。楽曲終了後、円卓にいる武部聡志のもとへ進んでいった。
谷村新司プレゼンターで一青窈の登場 |
---|
-
次のプレゼンターは、谷村新司が登場。
「こんばんは、森山良子さんと同い年の谷村新司です。武部ちゃん、60台へようこそ。思う存分これから一緒に楽しめるんじゃないかなと思っております。今から紹介するアーティストを紹介してくださったのは、実は武部ちゃんなんです。〜」と話をする谷村新司。2002年日本と中国の国交正常化記念のイベントで、日本側で中国の歌を歌えるアーティストを打診していたときに、武部聡志はデビュー前の一青窈を紹介した。谷村新司は、静かに一青窈を紹介する中お腹の中に二人目を授かっていることも披露された。これが翌日のスポーツ紙の一面が賑わっていたのは、ビックリした。一青窈が際立つ白のロングドレスの裾をあげて、ステージへ進んでいった。
ドラム河村“カースケ”智康のフルバンド伴奏は、8曲目『もらい泣き』。2002年発売ファーストシングルで、もちろん武部聡志のアレンジだ。一青窈は、ステージセンターでひざまづいて歌いはじめた。最初のコーラスが入るところで、コーラス加藤いづみのところへ寄って歌唱した。加藤いづみの何か照れくさそうだった表情が見れた。間奏に鳥山雄司のギター演奏が入るが、一青窈からの紹介があった。終盤「〜やさしいのは、そう武部さんです!」という歌詞も入れるほど、武部聡志を敬愛する一青窈であった。
「あーーー危なかった、泣いちゃうところだった。あらためまして一青窈です。〜」と始まったMCだったが、武部聡志との思い出を披露された。出会ったころは大学生だった一青窈が武部聡志とのスタジオでの楽曲制作のとき、上手く進まなかったようで自由にしていいと云われたとのこと。その中でスタジオの中を自宅にいるような雰囲気にしたようで、そのうちのひとつが裸足になって地べたで歌ったことだった。「〜今日は初期に戻って靴を脱ぎたいと思います。いいでしょうか?」と靴を脱いで、ステージセンターへ座り込んだ一青窈であった。それがアレンジ武部聡志2004年発売の9曲目『ハナミズキ』。「武部さんと武部さんの好きな人が、100年続きますように」の言葉を発して、楽曲がはじまった。宗本康兵のキーボードでスタート、ドラム河村“カースケ”智康のフルバンドで演奏された。途中コーラス加藤いづみ、間奏は本間昭光のキーボード、最後は本間昭光のキーボードで終了した楽曲であった。 終了後、中国語と日本語で「還暦おめでとうございます」と円卓の武部聡志のもとへ進み、ハグした。
住吉美紀プレゼンターで大黒 摩季&織田 哲郎の登場 |
---|
-
次にフリーアナウンサーの住吉 美紀が、プレゼンターで登場
ステージ後方にある大スクリーンに次から次に映る写真を紹介しながら、武部聡志のプロフィールを披露した。 ステージでは、別の楽器のセッティングがはじまっていたのだが・・・
住吉 美紀が武部聡志のプロフィールを紹介した場面とは絡むことなく、次に上手から登場したのは金色のスカートと金色っぽいスーツの大黒 摩季&織田 哲郎。
二人がお祝いの言葉のあとに続けたのは、大黒摩季の「〜織田さんと何を話そうかと話したんですが、困ったなと。いくらでも話すことがあって〜」と話始めた大黒摩季だったが、話題は武部聡志が大黒摩季を傷つけたものだった。武部聡志が放ったことば「摩季ね、俺は白身魚系白ワイン系が、好きなんだよ!摩季はばっくり赤身魚系だよね」と、オーディエンスの笑いを誘っていた。始まった楽曲は、織田哲郎のギターで大黒摩季歌唱の10曲目『ら・ら・ら』であった。ヒット曲であるが、武部聡志のアレンジではない。
河村“カースケ”智康&村石雅行のツインドラムのフルバンド演奏で、間奏に織田哲郎のギター演奏、途中加藤いづみのコーラスが入った。大黒摩季の60歳台の方一緒に歌おうという場面では、武部聡志が立って歌った。オーディエンスも、あの場面では一緒に手振りをして歌ったのは当然だろう。終了後、大黒摩季と織田哲郎の二人は円卓の武部聡志のもとへ。
斉藤由貴プレゼンターでスガシカオの登場 |
---|
-
次のプレゼンターには、最初に楽曲を披露した斉藤由貴が登場
緊張されている斉藤由貴が発したお祝いの言葉は、「〜こんばんは、斉藤由貴です。武部さん、還暦おめでとうございます。〜卒業という先ほど歌わさせていただいた曲でデビューして30年以上になりますけど、最初の頃のほとんどの曲のアレンジを武部さんにお願いしていました。〜いいよ、なんでも言って!どんなことでも対応できるから!(ジョイント ライブでのリハーサル時に武部聡志が斉藤由貴に云った)これを云える方は、なかなかいないです。〜とりあえず言いたいことは言えた(笑)」相当緊張していた斉藤由貴が安堵の表情を見せて、次に紹介したのはLINE友達のスガ シカオだ。
紹介後、円卓からステージへ進むスガシカオ。
歌うは1997年発売の11曲目『愛について』。河村“カースケ”智康&村石雅行のツインドラムのフルバンド演奏で、宗本康兵のキーボードでスタートした。コーラスは加藤いづみと今井マサキ、間奏は鳥山雄司のギター演奏と宗本康兵のキーボード、終盤に鳥山雄司のギター演奏が入った。因みに加藤いづみと今井マサキ夫婦だけのコーラスって、今まであったのか?終了後、スガシカオからmiwaを紹介。
スガシカオ プレゼンターでmiwaの登場 |
---|
-
円卓よりステージへ進んだmiwaに、ギターが運ばれセンターに立った
始まったのは1992年発売槇原敬之のカバー曲で12曲目『北風〜君にとどきますように』。中盤から鳥山雄司のギターが入り、フルバンド演奏になった。miwaの透き通る声に、オーディエンスは聴き入ってる感じ。終盤に鳥山雄司のギターが入る。
楽曲終了後のMCでは、やはり武部聡志とのライブ秘話を披露した。それは、miwaのことを「ちゃんみわ」と呼ぶことであった。人を和ませる、人として尊敬される一面がみれた、武部聡志との話であった。そしてmiwaのギター伴奏からはじまった2016年発売の13曲目『結ーゆいー』。中盤よりフルバンド演奏、終盤に鳥山雄司のギター演奏が入った。生で聴くmiwaの歌って、凄い迫力があった。そして「武部さん、おめでとうございます」で、円卓の武部聡志のもとへ進むmiwaであった。
宮崎 吾朗プレゼンターで手嶌葵の登場 |
---|
-
次のプレゼンターは、スタジオジブリの宮崎 吾朗が登場
手嶌葵を紹介した。
円卓からステージにあがった手嶌葵が、少し話を始めた。続く楽曲2011年発売で武部聡志プロデュースの14曲目『さよならの夏〜ココリコ坂から〜』。宗本康兵のハーモニカでスタート、間奏は本間昭光のキーボード&宗本康兵のハーモニカ、宗本康兵のハーモニカで終了した。
スタッフからのお祝い |
---|
-
楽曲終了後、MCを担当する恵 俊彰が司会卓に現れた
腕の時計に目をやると、既に21時であった。「手嶌さん、ありがとうございました。これだけ武部さんが演奏しないコンサートなんか、はじめた見たような気がします。よくここまで我慢できているなと感動します。〜ここでは武部さんチームの舞台スタッフより、お祝いをご紹介したいと思います。それでは、ちょっと耳を澄ませてご注目ください。」
そして上手の手前より、法被を羽織った8名の男性が掛け声を掛けながら武部聡志の円卓の前までゆっくり行進してきた。そしてオーディエンスも一緒にと・・・ 恵 俊彰から「一般社団法人江戸消防記念会第9区一番組による、木遣りでした」と紹介があった。
※「木遣り」とは木を遣り渡す(運ぶ)という意味で、重い木や石を大勢で運ぶ際、息をあわせるために唄ったものです。江戸では、町火消しの鳶たちのたしなみとして発展し、棟上や祝儀、また祭礼などの練り唄に転用されるに至り、江戸独特の木遣り唄が生まれたといわれています。
JUJU&亀田 誠治の登場 |
---|
-
そして恵 俊彰からの紹介で、JUJU&亀田 誠治が登場
「こんばんは、亀田誠治です。そして僕の隣にいるのは、僕とともに所縁の深いアーティストJUJUです。」「JUJUです。」と、掛け合いのMCではじまった。「ぼくのここまで色々なアーティストみて思ったのは、世の中には変わっていくものと変わらないものがあるのかもしれないと思ったの。〜」と亀田誠治。両名とも、どちらも大事だと感じているようで、且つ両方を結びつけているものが音楽だと実感しているとも。亀田誠治が続けて云われたのは、色々なアーティストがいてその真ん中に武部聡志がいるんだと。
そして亀田誠治がそろそろ楽曲を紹介しようと話したことは、武部聡志と亀田誠治はJUJUのカバーアルバムに参加しているというものであった。「〜まあこのおめでたい席で演る曲と云えば・・・ちょっと恐れ多いんですけど・・色々な意味で・・・私の大好きな方で私の大好きな曲で武部さんがアレンジしてくださった曲を。」とJUJU。円卓のユーミンに頭を下げるような動作をJUJUは見せた。亀田誠治は、ベースをスタンバイし始まったのは15曲目『ANNIVERSARY』。1989年発売の松任谷由実のカバー曲。2014年に武部聡志のアレンジで、JUJUがカバーしたものだ。序盤は鳥山雄司のアコースティックギター演奏が入り、終盤は佐藤大剛のギター演奏が入る。
終了後、キーボードが静かに奏でられる中でJUJUは「あらためまして、JUJUです。私が初めて歌手になりたいと思ったのが、確か幼稚園ぐらいの時でした。〜この世界に入って武部さんに出会えることができて、武部さんの仕事ぶりって凄いんですよ。こんなにも、じゃんじゃん行く人いないんだろうな。〜」と、小さいときに引込み思案だったのが武部聡志との仕事を通して突発的なことにも対応できるようになったことを披露したJUJU。次の13曲目『やさしさで溢れるように』が始まった。2009年発売で、亀田誠治がアレンジだ。ドラムは河村“カースケ”智康、フルバンド演奏で間奏に亀田誠治のベース、本間昭光のキーボードで終了した。終了後「武部さん、おめでとうございます!」とJUJUが発すると同時に、円卓の武部聡志のもとへ進む二人であった。
スティーヴィー・ワンダーメドレー |
---|
-
次のプレゼンターは、小山 薫堂が登場
「武部さん、おめでとうございます。さすがです。自分の還暦、こんなショーにしてしかもお金までいただいている、流石です。今まで芸能人の結婚パーティーを中継してましたが、これからは還暦パーティーを中継することになると思います。(オーディエンスの笑い)〜」続く話題は、武部聡志から一度だけ仕事の依頼があったよう。それは、千住明と鳥山雄司とユニットを組むので名前の依頼だったとのこと。バブーノートと付けたとのことだった。そろそろ次の曲を紹介するような、ことばが・・
武部聡志が音楽の道に入ったころの初期、あるアーティストと出会ったことが大きく人生を変えたようだ。音楽は愛だということを、そのアーティストから学んだそうだ。 次の曲は、武部聡志がぜひ演ってみたいと願い、自ら選曲をしアーティストを選び自らアレンジをした17曲目『スティーヴィー・ワンダーメドレー』がはじまった。もちろんフルバンドで、河村“カースケ”智康と村石雅行のツインドラムだ。
まずはゴスペラーズが歌う『My Cherie Amour』は、さかい ゆうがキーボードを演奏した。
次はゴスペラーズから紹介された、さかいゆうがキーボードを演奏しながら歌う『You Are The Sunshine Of My Life』、ゴスペラーズのコーラスと豪華だ。
大黒 摩季の歌でスタートした3曲目『Sir Duke』、コーラスにはゴスペラーズ・さかいゆうだ。
4曲目『Isn’t She Lovely』は、上手から登場JUJUの歌でスタート、間奏にさかいゆうのキーボード演奏でJUJUからの紹介があった。ゴスペラーズと大黒摩季はコーラスに。
5曲目『Another Star』は、下手から登場の久保田 利伸が歌った。コーラスには、ゴスペラーズ・さかいゆう・大黒摩季・JUJUとなんとも豪華メンバーだ。歌が迫力あるのだが、負けじとコーラスがもっと迫力があったのが印象的。
そして最後6曲目『Happy Birthday to you』は、ゴスペラーズ・さかい ゆう(キーボード)・大黒 摩季・JUJU・久保田 利伸の全員で合唱だった。
寺岡呼人プレゼンターで松任谷由実の登場 |
---|
-
次にプレゼンターとして登場したのは、寺岡呼人だ
ファンなら想像できるが、この方がプレゼンターなら、次に登場するのはもちろんユーミン(だろう)!あえてMC内容は避けるが、円卓テーブル前方のステージ下手側には、あの方がお待ちだ!寺岡呼人に投げキッスをされ返したユーミンが、ステージセンターへ進んですぐに楽曲が始まった。18曲目『雨のステイション』。肩の開いた紺のロングドレスで髪に鳥の羽のようなものを付けていて、とてもゴージャスな衣装!間奏に鳥山雄司のギター演奏、最後は鳥山雄司のギターで終了した。
楽曲終了後、宗本康兵のキーボードが奏でられる中のMCだった。「武部聡志さんと30年以上40年近く一緒にステージに立っているユーミンです。(オーディエンスの拍手)今日は30年は早い武部聡志さんの生前葬にお越しいただき、誠にありがとうございます。(オーディエンスの笑い)私たちの出会いは、80年台あたりのころ(ライブ)に(武部聡志さんは)トラとしてやってきました。業界用語でピンチヒッターのことです。〜夫人のさやさんは私たちの事務所雲母社のスタッフだったこともあり、私たちが仲人をさせていただきました。仲人と云えば、親も同然。〜武部さんは日本の音楽界の藤原氏か足利氏かな・・ノーブルな佇まいと子供っぽい様子、その裏の裏は表ですから私は武部さんはとっても繊細なメランコリックな永遠の青年だと思っています。70歳80歳になっても、末永く音楽をやりましょうね。おめでとうございます。」と最高の祝辞を贈ったユーミン、次に贈るのは『ずっとそばに』19曲目だ。終盤にコーラスが入った。
楽曲終了後、「武部さん、還暦おめでとう!」と円卓に進んだユーミンは武部聡志とハグした。戦友と云っては言い過ぎかもしれないが、色々なことがあったから・・・
恵 俊彰プレゼンターでkokuaの登場 |
---|
-
さて次に登場したのは、MC恵 俊彰だ
MC中にサポートメンバーは下がり、ステージは楽器をスタンバイしていた。「いやーこんな還暦パーティみたことも参加したこともありません。いよいよクライマックスに近づいてきました。続いてはコクアというバンドです。〜さっずっとその席で座ってらっしゃいましたからね、もううずうずなさっておられるかもしれませんけれど今日の主役にご登場していただきたいと思います。みなさん、拍手でお迎えください!武部聡志さん、スガシカオさん!です。〜紹介しましょう!ギター小倉博和、ベース根岸孝旨、ドラム屋敷豪太、ヴォーカルスガシカオ、そしてキーボード武部聡志!コクアです!」
職人のバンドのkokuaが揃ったところで、20曲目『Progress』が始まった。下手より、屋敷豪太のドラム、根岸孝旨のベース、スガシカオのヴォーカル、小倉博和のギター、そして武部聡志のキーボードの順番で配置だ。小倉博和のギター演奏でスタート、間奏に小倉博和のギター演奏があった。演奏中に円卓へコーヒーサービスがあったのが、目に入ってきた。何より、武部聡志が楽しそうに演奏しているのが印象的だった。WOWOWの放映では、この表情のアップを見逃してはならない。
楽曲終了後、スガシカオのMCにはびっくり。武部聡志が代表を務めるハーフトーンミュージックのオーディションに、落ちたというもの。そして数年後にkokuaのヴォーカルとして声がかかったときに、合格したと思った懐かしい話を披露された。 続けてkokua が演奏するのは、21曲目『夢のゴール』。序盤に小倉博和のギター演奏があった。
ムッシュかまやつメドレー |
---|
-
楽曲終了後、武部聡志はkokuaのメンバー紹介をした
ドラム屋敷豪太→ベース根岸孝旨→ギター小倉博和→ヴォーカルスガシカオの順番に。
続けて「ありがとうございました。やっとここまで来ました。やっと弾くことができました。しかしバンドで演奏するって、楽しいですけどね。〜今日ここでお話したいのは、僕には大恩人がいるという話なんです。僕がまだ音大生20歳のときに、とあるバックバンドで演奏してみない?と誘われたんです。それが僕のプロのキャリアのスタートでした。〜その僕の大恩人が、かまやつひろしさんです。ムッシュは今、病気と闘っています。残念ながら、今日ここには来れなかった。ムッシュには、本当に来てほしかったです。〜ムッシュから手紙が届いたんですね。それは従妹の森山良子さんを経由して〜(全てではないがここから手紙の内容)〜武部聡志さん、還暦おめでとうございます。〜武部さんは子供のころからぐるぐるピアノの練習をし、僕たちはぐるぐる仕事をしましたね。武部さんは頭の回転がよく、今でもぐるぐる仕事を頑張って本当にちゃんとしていて素晴らしいと思っています。これからも、ぐるぐるやってきてほしいなと思ってます。それが一番いいと思っています。ムッシュ。(手紙はここまで)」
武部聡志から大恩人かまやつひろしの楽曲をと紹介があった。武部聡志自らもキーボード演奏で参加する、ムッシュかまやつメドレーのスタートだ。次の通りそのメドレーは披露された。
一青窈・織田哲郎・寺岡呼人が歌う、『あの時君は若かった』
miwa(ギター無し)・織田哲郎・寺岡呼人が歌う、『ノー・ノー・ボーイ』。歌いはじめは、miwa、そして織田哲郎、寺岡呼人の順番で歌った。
武部聡志のキーボードで始まった、『中央フリーウェイ』。歌うは、松任谷由実・スガシカオ。終盤に武部聡志のキーボード演奏が入った。
一青窈が歌う、『我が良き友よ』。ワンフレーズだけを、武部聡志は歌った。コーラスには、松任谷由実・スガシカオ・織田哲郎・寺岡呼人・miwaが担当。
松任谷由実・スガシカオ・一青窈・織田哲郎・寺岡呼人・miwaが歌う、『バン バン バン』。歌に続くキーボードには、武部聡志が奏でた。
途中『バン バン バン』にかぶすように、『Progress』をスガシカオ、miwaの曲は不明、『もらい泣き』を一青窈、『春よ、来い』を松任谷由実が順番にワンフレーズずつ、そして全員の楽曲をかぶして『バン バン バン』で終了した。
本編終了直前のメンバー紹介 |
---|
-
最後に武部聡志から、サポートミュージシャンの紹介があった
ドラム河村“カースケ”智康→ドラム村石雅行→パーカッション坂井Lambsy秀彰→ベース松原秀樹→キーボード宗本康兵→ギター佐藤大剛→コーラス今井マサキ→須藤美恵子→松岡奈穂美→加藤いづみ→20歳からの友人ギター鳥山雄司→音楽監督で弟分の本間昭光の順番であった。
「そして今日の主役・・・」と聞いたことがあるような声が入ったのだが・・
武部聡志がすかさず「アーティストの方々を紹介します!寺岡呼人くん→織田哲郎→miwaちゃん→一青窈→スガシカオ→最後に我らがユーミン松任谷由実さん。」
「そしてフライングしちゃってすいません。本日の大主役!武部聡志!」とユーミンより武部聡志の紹介があった。緊張していたのか、ユーミン? 続けて「武部さん!セーノー(全員で)おめでとう!」
武部聡志より「ありがとう!」で、アーティストとミュージシャンは下がっていかれた。
以上で本編終了
アンコール |
---|
-
多くの拍手でアンコールを求める中、MC恵 俊彰が登場
「〜こんな還暦パーティー見たことない、初めてなんではないでしょうか?皆さん、アンコールは必要でしょうか?(オーディエンスの拍手)用意してあるそうです。ちょっとその前に、皆さんに観ていただきたいもの映像があります。リハーサルの時の風景なんですが、武部さんのやりたいこと生き生きした姿がお分かりになったことと思います。〜」と、リハーサル風景の映像をステージ後方にある大スクリーンに映し出した。内容は、リハーサル時に自分の還暦ライブで演奏することがない武部聡志が、演出家松任谷正隆の指示を飛び越えて、サポートメンバーに指示を出してしまったことをネタバレした映像であった。 映像終了後の恵 俊彰から「いかがでしょうか?やっぱり我慢できないですね。できればリハーサルには、武部さんには来てほしくないと、どうしても黙っていられなかったみたいです。それではもう一度登場していただきましょう!武部聡志さん!!!」
大きな大きな拍手の中、MC中にステージセンターへ配置された、グランドピアノへ進んだ武部聡志 。 始めた言葉は「今日僕本当に、ミュージシャン音楽を続けてきてよかったなと思った日はありません。このショーのために、僕が今までお付き合いしてきたアーティスト、ミュージシャンそしてプレゼンターの方、そしてこのショーをつくってくれたスタッフの方が何ヶ月もかかって作り上げてきました。〜アンコールはそんな全員のために感謝を込めてお送りしたいと思います。」と、グランドピアノにスタンバイした武部聡志。奏でられる音は、本当に優しいもので、何かを語っているようにも聴こえた。その曲は、コクリコ坂からサウンドトラック版の『追憶』。途中から出演アーティスト各々が、演奏中の武部聡志の肩を労をねぎらうようにたたいてピアノの周りを囲んだのだ。
12名アーティストメドレーのアンコール |
---|
-
そして圧巻だったのは、ここからメドレーっぽくはじまった武部聡志グランドピアノ伴奏で
12名のアーティストによる持ち歌の披露だったのだ。
楽譜は置いてあるようだが、なんだか楽しそうにピアノを奏でる武部聡志に、オーディエンスは見入っているようだ。まさかユーミンの苗場のときのように、アーティストの調子を見て調律の変更を即興でしているのではないだろうか・・・さて順番に紹介すると・・・
ゴスペラーズ『レイニーブルー』
斉藤由貴『土曜日のタマネギ』
さかいゆう『薔薇とローズ』
ギター無しのmiwa『don't cry anymore』
手嶌葵『瑠璃色の地球』
武部聡志の横に座って歌う、一青窈『かざぐるま』
真似て武部聡志の横に座って歌う、スガシカオ『春夏秋冬』
また真似て武部聡志の横に座って歌う、大黒摩季『DA・KA・RA』
平井堅『いつか離れる日が来ても』
JUJU『奇跡を望むなら』
久保田利伸『Missing』ピアノを挟んでJUJUがコーラス
松任谷由実『卒業写真』ユーミンが11名のアーティストを見ながら歌うと、ピアノを囲むようにアーティストたちが歌いはじめた 。12名による『卒業写真』、本当に沁みた。
私の心のなかでは今日卒業した大切な・・・へ、おめでとうと・・・と、ふとよぎった。
終演直前 |
---|
-
楽曲が終っての武部 聡志が、話はじめた
「皆さん、ありがとうございました。今日素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたアーティストの皆さん、そしてミュージシャンの皆さん、本当にありがとうございます。そして最後に今日の総合演出を務めてくれた松任谷正隆さん。」松任谷正隆氏がステージに呼ばれ、センターには下手から松任谷正隆・武部聡志・松任谷由実の順番で、出演者全員横一列になって一礼となったのを、オーディエンスはスタンディングオベーション。その中で、斉藤由貴が凄く泣いていたのが印象的だった。
武部聡志は最後に「ありがとうございました!」と、ユーミンは久保田利伸と肩を組んで退場された。下手へ下がって行かれたときに、時計を見ると『22時48分』。