100年後も聴き続けてほしい名盤を再現するプレミアムコンサート「PERFECT ONE presents SONGS & FRIENDS」が、2018年3月17日(土)武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京都調布市)にて開催することが決定しました。
本イベントは、音楽プロデューサー・武部聡志が選ぶ「100年後も聴き続けてほしい名アルバム」を、その音楽のDNAを受け継ぐアーティストが1曲目から全て再現する一夜限りのコンサートとなっており、記念すべき第一回目にセレクトしたのが荒井由実1stアルバム「ひこうき雲」です。
こちらでは、管理人が鑑賞します「ユーミン ひこうき雲 再現コンサート 2018」の管理人レポをお届けします。お楽しみに!
ライブ鑑賞の前に〜序章 |
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アルバム『ひこうき雲』が発売された
1973年前後の個人的なことを少しお話したい。
1970年7歳のとき、初めてシングルレコードを購入した。ベンチャーズ作曲で渚ゆう子さん歌唱『京都慕情』であった。当時、両親からすごく叱られたのを記憶している。理由は、小学生が鑑賞する音楽ではないと。
1972年9歳、天地真理さんがきらびやかに登場され、テレビ番組の真理ちゃんシリーズ「となりの真理ちゃん」を始め欠かさず観ていた。CBSソニーからリリースされたシングル盤は、必ず購入していた生意気な少年であった。
そして、1973年10歳のとき、荒井由実ファーストアルバム『ひこうき雲』がリリースされた。当時のアイドル雑誌であった平凡や明星など、ユーミンが掲載されたのか定かではないが、学級内の一部では噂にはなっていた。フォークやニューミュージックに興味がなかった私は、リリース当初は聴くこともなかったのだ。2010年1月16日(土)にNHK BS2にて、特別番組「MASTER TAPE〜荒井由実『ひこうき雲』の秘密を探る〜」がオンエアされた。リリースから45年、これからも輝き続けるアルバムの制作秘話が語られている番組をあらためて観た。
あれから45年経った今・・・
SONG&FRIENDSのコンセプトである、100年後も聴き続けてほしいアルバム。1回目の出演者であるアーティストやハウスバンドの一部の方々にも、リアルタイムにはアルバムには接していない。それぞれのアーティストにアルバム収録の楽曲の解釈をしてもらい披露する、それを観て聴かせていただく我々オーディエンスは楽しみであり幸せである。
開場前の様子 |
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時間は14時ごろ。まだ閑散としているが
どんなライブになるかドキドキするひと時でもある。
グッズ販売場の入口 |
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時間は14時30分ごろ
管理人は14時30分の引き取りであったが、まだ空いていた。あとでわかったことだが、グッズ予約開始時間より当日販売も行われていた。云うまでもないが、終演後は非常に混んでいた。
アリーナ開場のようす |
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約8000名入る会場なので
自分の席に行くのにも大変。12年前のアリーナツアーが懐かしく感じる。
公演本編の前半 |
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ユーミンファンクラブの会報か何かで
演出の松任谷正隆氏が、プロデューサー武部聡志氏がSONGS&FRIENDSを今後も演りやすように演出を考えると云われていたのを覚えておられるだろうか?演出と舞台は、実にシンプルなものであった。
MC中井美穂がプロデューサー武部聡志にインタビュー形式でのMCのもと、演出は2部構成で進められた。一部はゲストアーティストによるリレー形式での楽曲を披露するものであった。原田知世、YONCE(Suchmos)、家入レオ、横山剣(クレイジーケンバンド)、JUJU、久保田利伸の順番で、アルバム『ひこうき雲』とユーミンの楽曲からを披露された。
荒井由実&ティン・パン・アレーとの競演 |
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そして再び中井美穂が登場し
ソファーが2席用意され武部聡志を迎い入れた。二人のMCのバックスクリーンには、ひこうき雲のアルバムジャケットが映し出されていた。最後中井美穂が、ユーミンである荒井由実とティン・パン・アレーを紹介する前に「キャラメル・ママ」と呼んだのが印象的であった。
薄いカーテンがあがると、上手よりキーボード武部聡志、ギター鈴木茂、ドラム林立夫、ベース細野晴臣、キーボード松任谷正隆、センターにボーカル&ピアノ荒井由実がスタンバイされていた。ユーミンは、白のセットアップのスーツ・黒のリボンタイ・白のカンカン帽・大ぶりの丸いピアスという衣装。いつも座られている細野晴臣が、ベースを持って立ったまま演奏するのは驚いた。表情は確認できなかったが、オーディエンスから伝わってくる緊張感からユーミンの半端無い緊張が伝わってくるのであった。アルバム『ひこうき雲』オリジナルレコーディングメンバーのティン・パン・アレーとの競演。まずは『ベルベット・イースター』、出だしのユーミンの奏でるピアノで、オーディエンスのボルテージは一気に上がっただろう。楽曲中には、バックスクリーンに昔のユーミンの写真が代わる代わる映し出されていた。
荒井由実&ティン・パン・アレーとの競演 |
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直後のMCでは、少しおどけて見せた
「どうも、昔の名前で出ています。(笑いと拍手)きゃあー手が震えちゃう!めちゃくちゃ、あがってますよ。荒井由実が乗りうつったみたい。(オーディエンスよりユーミン!を声掛けられる)イエィ!細野さん、ドキドキします?こんなキャリアを積んでドキドキするなんて、ちょっと嬉しいような回春するような、通じてませんけど・・・次にお送りするのは、ひこうき雲の中で一番最初に出来ていた曲なんです。14歳のときに作りました。〜『そのまま』をお送りいたします。」
ユーミンのピアノ演奏からスタートした『そのまま』。序盤や間奏で演奏される鈴木茂のギターの音色は、正真正銘オリジナルである。
荒井由実&ティン・パン・アレーとの競演 |
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楽曲が終ったあとのMCは
「どうも『そのまま』でした。『ひこうき雲』のアルバムを出す前に、1枚シングルを出してましてその時300枚ぐらいしか売れなかったんですけど、今は中古レコード屋で1枚30万円で売っています。(どよめき)そのセッションは、キャラメル・ママと方向が全くって言っていいほど、今思えばそう離れているわけではないんですが、クローズドな学生の音楽少年たちでできているサウンドだったので、その中では違ったんですね。〜その曲のプロデューサーがかまやつさんだったんですけど、かまやつさんは何もやらなかったですけど雰囲気はいい感じでプロデュースしてくれました。それで『ひこうき雲』というアルバムを作ることになって、プロデューサーの村井さんからこういうようにやるぞって彼らを紹介されたんですけど〜私がやりたかったブリティッシュな感じではなくてハングリィテイストな〜次にお送りするのは『返事はいらない』」
ティン・パン・アレーの演奏と同時に、バックスクリーンにはメンバーの昔の写真が映し出された。間奏では、松任谷正隆のキーボードと鈴木茂のギター演奏の掛け合いがあった。
たった5曲だけだったが、夢の競演に酔いしれた時間であった。 偉大なるアルバム『ひこうき雲』を、オリジナルレコーディングメンバーである荒井由実とティン・パン・アレーの競演。レポを書いていても、生で観たものが伝わらないでのやめた。皆さまには、5月のWOWOW放映で観ていただきたい。