LGBTQが自分らしく夢を描ける社会のために、アーティストと参加者がいっしょに、メッセージと音楽を届けるLIVEイベント『コカ・コーラ Presents LIVE PRIDE 〜愛をつなぎ、社会を変える〜』。MISIAさん、ユーミンの出演は既に発表されていますがこのたび、清水ミチコさん、中村 中さん、清貴さん、星屑スキャットさん、八方不美人さんの出演が決定しました。
こちらでは、ユーミンが出演される「LIVE PRIDE 〜愛をつなぎ、社会を変える〜」を鑑賞する管理人がレポをお届けします。
鑑賞した公演のレポをお届けします。
始まりの前に |
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逸る心をおさえて
東京国際フォーラムに向かった。待ち合わせの時間は18時だったが、着いたのは17時50分ほどだったと思う。静寂したロビーは、ほとんど人はおらず。会場係の方々が、打合せをされているようだった。どんな身分(職務上の言い方)であっても、担当の場所は責任を持って挑んでほしい。
このあと、待ち合わせの方にお会いできてお互いがほっとした。ご縁があればまたお目にかかれるのだと思う。
開場後のようす |
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私が再び国際フォーラムにやってきたのは
18時40分だった。5000収容のホールは、観客の入場だけでも迫力がある。
正面のエスカレーターで上がっていくと(実際は大階段をかけあがった)、二手に分かれて何かを販売しているようだった。まずはそちらの確認を・・・
右側の販売所 |
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主催のLIVE PRIDE 実行委員会が
販売していたのは、Tシャツだった。
左側の販売所 |
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ユーミンのCDやDVDを販売されているのは
いつもの光景だ。MISIAやほかのアーティストのCD等の販売があったのか否かは、確認ができなかった。
ユーミンに関して事前告知通り、『DVD/Blu-ray「TIME MACHINE TOUR Traveling through 45years」』を購入すると、 「TIME MACHINE TOUR Traveling through 45years」B2告知ポスターが会場特典として付いてくるとのこと。
時間的に厳しいかな?と思ったが、ポスターを掲げて声を出して販売されていたのでまだ特典はあったように思えた。
公演の本筋 |
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今回のライブイベントは
ユーミンだけのものでもなく単なるコラボでもない。
ライブイベントの趣旨である、LGBTQが自分らしく夢を描ける社会のために、参加することでアーティストと参加者がいっしょに、メッセージと音楽を届けるというものだ。
現代の社会では色々な考えがあり、ストレートだけでは成り立たなくなってきているのが現状だ。ストレートが良くてか当たり前だとかではなく、 LGBTQなど一人ひとり違って当然だと知ることが大切なんだと感じたいと思った。
LGBTQをあらためて考えて自分なりに行動したいと思ったので、レポはそのようなことも交えてお届けしたいと思う。
始めに |
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ライブプライドは、6つに構成された
ライブイベントだと私的に思った。
「本題のLGBTQ」「和みのひととき」「圧倒的な存在感のユーミン」「ユーミンをリスペクトするMISIA」「出演アーティスト全員」「メインアーティストのパワー」としよう。
またレポに記載の表現、MCのメモによる不正確さ等ご了承いただきたい。
開演前のようす |
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会場は、5000名収容の東京国際フォーラム
セットは実にシンプルで、舞台背景にロゴマークが頭上から吊るされていた。そしてカメラが、1F両脇にセッティング。WOWOWからのお祝い花がロビーに飾られていたので、後日放映があるかもしれない。
18時57分に、舞台監督の岡野 克己氏着席。19時2分、松任谷 正隆氏がPA席の真後ろに着席。演出は、松任谷 正隆氏なのだろうか?気になる・・・
ライブ前半の「本題のLGBTQ」 |
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LGBTQに関する清水 ミチコの朗読があって
アーティストが楽曲を披露するものだった。朗読の内容がシビアなものもあったが、清貴の初ライブ鑑賞がユーミンだったことには驚いた。
楽曲は、清貴そして中村 中と続く。このお二人は、ご自分でもお話されたのだがLGBTQに属される方だった。5000名のオーディエンスに話される内容は、非常にインパクトがあったと思う。そして続いての八方不美人と星屑スキャットが、華?を添える。
中盤である「和みのひととき」 |
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ご本人がMCで云われたように、演芸担当の
清水 ミチコが登場。
LGBTQと関係があるのか?と考えてみたが、結局わからず。あとでわかったのだが、支持母体がLGBTQの方々だそうだ。
しかし、オーディエンスのひきつけは天下一品だった。降臨メドレーなんかは、本当にいいの?という物まねだったので、お腹が痛いほどだった。約20分間、笑い転げるようだった。
「ユーミン」にバトンタッチされた演出 |
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降臨メドレー終了後、清水 ミチコが始めたMCは
「さて私昨夜も、ドクターXの中でユーミンさんの物まねをしてしまったんですね。」と切り出し、ユーミンがコンサートの中で演るメンバー紹介を始めたのだ。
もちろん、ユーミンの承諾を得てとのことだが、オーディエンスの悲鳴や笑いが最高潮だった!松任谷 正隆氏の演出だろうが、凄いことである。
そして武部聡志の奏でるキーボードは、『守ってあげたい』。
なんと清水 ミチコが、物まねで歌い出したのだ。ワンフレーズだけだったが、ホストバンドメンバーの音が入るや否や、ユーミンご本人が登場。「清水ミチコ!」と紹介され、お二人はハグされた。以前だったら、ほんとありえないこと。
「LIVE PRIDE 〜愛をつなぎ、社会を変える〜」ならではの演出だと思うが、面白いことに凄く敏感な演出家なので、味をしめると奇跡の共演があるかもしれない(笑)。
圧倒的な存在感のユーミン |
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ユーミンは圧倒的な存在感で、全てのオーディエンスを引き付けた。
『守ってあげたい』に続く『やさしさに包まれたなら』のイントロが始まるや否や、総立ち。ファンとしてなんだか嬉しかった。
楽曲終了後のMCでは
「やあ、こんばんは!こんなライブがあったらいいなとずっと思ってました。私の場合、指示母体を固めにきたって感じかな。私はゲイの人たちを、ひろしくんたちと呼んでいます。どうしてって?聞いて。舘ひろしと猫ひろしがいるから〜ちょっと調子にのってるみたいね私。Mナイト(新宿2丁目)で派手にやってくれるって聞いたりパレードでユーミン出しが凄い派手だったり博多では女が入ってはいけないバー(男性限定)でユーミンだったらいいわよって言ってくれたり〜みんなの孤独や痛みとか1/500くらいしかわかってないかもしれない〜でもみんな人間、それぞれ孤独だよね。今日なんかはそれぞれのユニークな孤独、それはそれだけじゃないんだって確認できる会だったらいいし私が作った歌もそれぞれが心の潤いを求めて欲しいメッセージを汲み取ってもらえたらいいって思ってます。」
このMCには強烈に突き刺さる言葉がある。「それぞれが孤独」。人間どのような部類であっても、それぞれが個体である。でも同じなんだから、心の潤いを求めてそれぞれが行動して欲しい。それが社会を変えることだと。直後に武部聡志のキーボードから聴こえてきたイントロは、『春よ、来い』。
新鮮だったのは、渡辺 等のウッドベースと伊勢 賢治のエアロフォンによる二胡。ここだけの限定となるのだろうか?
楽曲終了後のMCは、シビアなものであった。
「アフリカの地域では同性愛は死刑、一方で台湾では最近同性婚が認められました。対極の考え・思想・宗教そんな情報が溢れる中、私たちは何をどう考えたらいいのでしょう?ではMISIA。」とMISIAをステージに招き入れた。
優しさが溢れるMISIAの登場 |
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MISIAが登場されてすぐに思い出したことがあった。
1998年に大学の後輩たちが、学園祭にMISIAを招聘してくれた。阪神淡路大震災が発生しての3年後、関西にパワーを与えてくれたMISIAと、見る目を持つ後輩たちのことを思い出して涙した自分が会場にいた。
楽曲スタート直後、オーディエンスは総立ち。
『SUPER RAINBOW』での間奏に伊勢賢治のサックス、『HOPE&DREAMS』ではドラッグクィーンとの共演。圧倒的な歌唱力は、小柄なMISIAを大きく見せつけるのだ。
楽曲終了後のMC「〜私はね、誰かが誰かを思いやる、そして人と人とが思い合う、それが社会の土台なんだなって思うんです。つまりね、愛がね(噛んでしまって笑う)(オーディエンスの拍手と歓声)つまりこう思うんです。愛が土台だって。〜同じ時間を過ごして豊かな愛を育て皆で社会を変えていきましょう!〜」噛んでしまってキュートな一面を見せるのだ。
MC終了後の楽曲は、出演アーティストの清貴が提供の『あなたにスマイル』。
MISIAのコンサートサポートメンバーのTomo Kannoのドラムからスタートし、MISIAと混成合唱団の歌唱がスタートした。混成合唱団の中にLGBTQに属する方もおられたと後で知った。演奏にトランペット・トロンボーンなど14名編成の楽団が加わり、大迫力のパフォーマンスであった。皆がひとつになればと願うばかりの大合唱を、会場一つになった。
本編終了は21時23分。
出演アーティスト全員(アンコール) |
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さほど時間の経過もなく、ユーミンを先頭に
出演者一同がステージに進んだ。だがMISIAとドラッグクィーンはいない。これがアンコールとなる。
先ずはユーミンのMCからだった。
「ありがとうございます。〜どこにいるかわからない不思議な夜です。でもとっても楽しかった!実は私、LGBTって今はLGBTQという言葉って大嫌いなんですよ。なんで差別される側とする側が、言葉の垣根を作っちゃうんだろうかなって?(他のアーティストからの賛同)昔ウーマンリブって言葉があったじゃあない、あれも嫌いで〜。ウーマンリブって言葉が死語になったように、きっと間違いなくLGBTQも死語になる。(大きな賛同の拍手) 私やMISIAやバンドたちがたぶんみんなストレートだと思うんですけど、でもストレートだろうがなんだろうが、関係なくなる社会になればいいなって思ってます。今日は本当にありがとうございました!」
先ず始まったアンコールは出演者一同の『DESTINY』。ユーミンから始まってミッツ・マングローブへ。でもいつも振付は、ミッツ・マングローブだけだった。アンコール2曲目は『告白』
MISIAとドラッグクィーンも加わって、全出演者がステージに集まった。
「We want freedom!」では、出演者一同が8を描くように行進。この日がやってくるのを、知っていたような楽曲であった。今まではサポートメンバーが女装してのパフォーマンスであったが、本家本元のLGBTQとストレートでのパフォーマンスは迫力だけでなく、皆同じ人間なんだと感じられた瞬間であり一つになれた楽曲であった。
メインアーティストのパワー |
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アンコール2曲が終了し、ユーミンとMISIAそれぞれから
メンバー紹介があった。そして一同手を繋ぎ、一礼。ユーミンとMISIAは肩を組んで下手へ進むのだ。その間、ホストバンドとコーラスも退場しようとしていたが武部 聡志だけが残っていた。そしてユーミンとMISIAは、下手の手前で転回しステージ中央へ進むのだった。
ダブルアンコール、MISIAとユーミンで演るのだ。ストレートたる二人は、初のコラボだったと記憶している。 武部聡志のキーボードが奏でる音色は、『Everything』。ユーミンから歌が始まり、MISIAへと繋ぐ。
次の『ANNIVERSARY』、ユーミンから始まってMISIAとのデュオ。豪華なコラボであるが、社会がひとつになればという願いがこもっているのだろう。
歌唱が終っても『ANNIVERSARY』での武部 聡志の奏でるキーボード伴奏で静かに始まったMC、まずはユーミンであった。
「素晴らしい夜だったね(涙)みんなから勇気を沢山もらいました。MISIAからもね。ありがとうございました!」
MISIAは、続けた言葉に武部 聡志を紹介した。
ふたりで一緒に「皆さんが幸せでありますように! 」と伴奏は終了したのだ。
MC終了後にユーミン・MISIA・武部 聡志で一礼。ユーミンが「MISIAにもう一度拍手を!」続けてMISIAが「出演者の皆さんに拍手を!」。 最後に、ユーミンとMISIAが手を振り下手へ下がっていかれた。21時45分全編終了。ライブイベントは終わったが、「愛をつなぎ社会を変える」ことは永遠に続く。言葉を選び表現しそれを伝えるということが、これほど難しいと感じたことは無かった。それ自体、偏見なのだろうか?差別なのだろうか?悩んで記載したことを修正したりで、時間がかかったがレポを本日更新した。大らかな気持ちで読んでいただけたら、ありがたい。