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「星のクライマー歌碑」除幕式 リポート
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2024年は世界的冒険家・植村直己さん(兵庫県豊岡市日高町出身)が、冬のマッキンリー(デナリ)で消息を絶たれて40年の節目の年にあたります。40年が経った今、植村直己没後40年記念事業実行委員会ではあらためて、植村さんの偉業を振り返るとともに、勇気と思いやりに満ちた「植村スピリット」を後世に継承していくため、「寄付の使いみち」に掲げるプロジェクトを計画されました。

こちらでは、プロジェクトの1つであるユーミン作詞「星のクライマー」の歌碑の制作・設置に関する除幕式のリポートを紹介します。
【3月17日(月)除幕式に参加した管理人による現地レポ】
 
 
SURF&SNOW in Naeba Vol.45で知る『星のクライマー』歌碑
2025年2月20日

SURF&SNOW in Naeba Vol.45の最終日、友人たちとの話題は「星のクライマー歌碑の除幕式」だった。それは今回の苗場本編後半の最初の楽曲『星のクライマー』直前のMCで、作詞した楽曲が歌碑になるとの話題だった。

皆に共通だったのは、除幕式に行きたいけど参加するにはどのような方法があるのかということだった。調べてみるとなるほどということになり、話を進めてみることになった。
SURF&SNOW in Naeba Vol.45のポスター
除幕式典当日の午前中
2025年3月17日

「星のクライマー歌碑」除幕式の当日になった。行くと決めて実際に行動してから1ヶ月弱、当日になって早いものだとあらためて感じた。植村直己冒険館のある兵庫県豊岡市日高町伊府まではレンタカーで行く計画を立てていたので、朝姫路に集合。時間は8時30分、天気は曇りだが寒かった。播但連絡道路を通り朝来辺りは雨、そして和田山を過ぎたころには雪が降ってきた。
播但連絡道路の市川SA 沿線観光案内板
植村直己冒険館には、姫路から1時間30分ほどで到着した。場所の下見と状況確認をしたかったので、早めの行動計画だったのだ。
 
除幕式の準備中
植村直己冒険館の駐車場
除幕式の準備中
除幕式典当日の昼にかけて
そして腹ごしらえにと、友人のリクエストで出石そばを食すことにした。出石で大きな時計台と池(お堀)が目印のお店で、そこは「湖月堂」。写真のように5皿が出てくるが、2皿追加した。満足!こちらでユーミン関連のものに出くわす、我々はなんと幸運なんだろう。
 
湖月堂から見る辰鼓楼
但馬の史都
湖月堂の出石そば
入場から式典開始直前のようす
そしてここから、除幕式の会場に向かった。12時15分頃に到着するも本降りの雨となってきたが、すでに待ちの列ができていた。入場整理券には整理番号の記載があり、念のために受付の方に確認するが並んだ順番で入場するとのことだったので並ぶことにした。

そして定刻通りの12時30分、受付が始まった。入場整理券を出して名前を確認、そして記念品をいただいた。すぐ横に撮影隊がおられ入場の様子と個々の話を撮っていたが、私の入場時でのカメラワークが滑稽だった。それは撮影をやめたのだった・・・

撮影隊はあとで判明したが、NHK神戸放送局とMBS毎日放送だった。
 
案内状(加工済)
入場整理券(加工済)
招待された方々は約200名おられるもよう。歌碑が設置された場所は、植村直己冒険館の駐車場内で所謂外だ。式典場所は外なので主催者関係者が座られるテントがあるが、我々はその後方で見学するというものだった。待っている間、薄日になったと思ったら豪雨から晴天からの雨。植村直己さんが育った、この土地の変わりやすい天候の特徴だと主催者の方がお話くださった。
関係書類と同送の周辺地図
式典では「星のクライマー」を参加者全員で合唱するとのことで、練習することになった。 合唱の練習が済むと、雨がやんできた。そして歌碑に掛けられた雨よけのテントが取り除かれた。直後から聴こえてくるBGMは「星のクライマー」、何か予感がした・・ それまでの土砂降りが嘘のように、日が照ってきて小鳥のさえずりまでが聴こえてきた。植村直己さんがそこにおられ、見守っていただいているような感じ・・
式典開始直前の空模様
除幕式の序盤
13時20分、司会の坪内美樹さんから諸注意事項を説明された。



13時22分、主催者から司会坪内美樹さんに、始めの合図が出された。

「只今より、星のクライマー歌碑除幕式を開催いたします。司会を務めさせていただきます、坪内美樹と申します。~~約200名の方にお集まりいただいております。~~皆様には大きなプレゼント、ビッグサプライズがございます。なんと松任谷由実さんが駆け付けてくださいました!拍手でお迎えしたいと思います。」のアナウンス。

参加者の大歓声と大拍手の中、車が待機されている場所から満面の笑みでユーミンが登場してきた。服装は、グレーのコートに濃い茶色のパンタロン風パンツ、スカーフに髪は束ねてだった。歌碑に向かって左側の一番前で右端に座られた。その横は主催者で、植村直己没後40年記念事業実行委員会の代表竹村英樹さん。
「星のクライマー」歌碑の説明板
  • 13時24分、主催者竹村さんのご挨拶が始まった。

    • 挨拶の主な内容は

      ・今日は雨が降ったりやんだりした天気で式典は晴れたらいいのにと思っていたところ、元々植村直己さんが育ったこの地はこういう天気(不安定)で竹村さんの思いに対して植村さんから何を言っているのか!と励まされているのかと思われたそう。

      ・豊岡まで足を運んでいただいたこと、直筆歌詞の提供、ライブ(SURF&SNOW in Naeba Vol.45)での歌碑建立の紹介などで多くの募金が集まったことなどを、ユーミンに対して感謝の言葉を述べられた。

      ・歌碑建立の切っ掛けとなったのは、昨年没後40年になった植村直己さんへの思いから、植村直己さんをイメージして制作された「星のクライマー」作詞者のユーミンに、歌碑建立の思いを手紙にされたとのこと。

      ・歌碑建立にあたっての願いは、歌碑ができることで過酷なことに挑戦した植村直己という人間がいたことの世間への再確認、この地を訪れた方々に歌碑を通じて「星のクライマー」という楽曲の素晴らしさを認識してほしいとのこと
歌碑除幕
13時30分、歌碑の除幕が執り行われる。

除幕には、4名の方が司会坪内さんから紹介された。その紹介順は下記となるが、( )は歌碑を中心として立つ位置を記載した。

植村直己没後40年記念事業実行委員会の代表 竹村 英樹氏(下手奥)

歌碑設置者で豊岡市長 関貫 久仁郎氏(上手手前)

豊岡市議会議長 松井 正志氏(上手奥)

「星のクライマー」作詞者でシンガーソングライター 松任谷 由実氏(下手手前)



4名の方々の緊張をほぐすために司会の坪内さんから「紐を引く方は初対面だが笑顔で心ひとつにして」と云われ、参加者の我々は爆笑だった。会場から「ユーミンがんばれ!」という声がかかり、じっとしていられないユーミンは参加者に愛嬌をふりまいていた。 「それではまいりましょう!」と司会坪内さんが云われ、司会と参加者全員で「どうぞ!」で、4名の方々が紅白紐を手繰り除幕が執り行われた。

お披露目された「星のクライマー歌碑」は、円形のステンレス製にユーミン文字で歌詞が描かれていた。お披露目後は、歌碑を囲んでの記念撮影が行われた。
 
入場待ちに撮影した式典会場
「星のクライマー」歌碑
  • 13時35分、ユーミンの挨拶が始まった。

    • 「こんにちは、今日はお招きいただいて本当に光栄に思っています。歌は我が子なので、このような形で遠い場所でたくさんの方に広まってくれるのが本望。偉人の聖地、生まれた場所を訪ねるのは有意義なことだなと思います。今日は神鍋(かんなべ)の雪を見ながら、植村直己さんの記憶を少しでも共有することができたような気がして感動しました。植村直己さんの冒険の足跡をただ文字で読むだけでも、胸が熱くなります。 実行委員長(竹村さん)が言われたように、今でこそ冒険心や好奇心、誰も見たことがない景色を見たい、人間の極限の思い〜〜世界情勢とか、私達それぞれが持たなくてはいけない姿勢だと思います。少し長くなりますが、この歌を作ったのは1984年消息を絶たれた当時、ニュースを耳にして作った曲です。直接の面識は、もちろんありません。

      〜〜私は私自身の冒険をやっていかないとと固く心に誓いました。世の中はバブルに向かう情勢だったが、真逆のワイルドライフを心に持ち、できるだけ誰も見たことがない風景を見ようと、ずっと脳内登山をしてきた気がします。そして時が経ちシンクロできたと、植村直己さんがもしここにいらしたらそんなんじゃないよと言われるかもしれませんが、植村さんが目指された冒険の一端を自分でも体験してこれたような気がして、今日、ここにいるのは運命だと思いました。呼んでいただいて、皆様本当にありがとうございます。」
 

※挨拶の内容は、各メディア・管理人と友人によるメモ書き等を繋ぎ合わせたものとなります。

13時39分終了挨拶終了

たくさんの拍手があった。ユーミンがひとことひとこと噛み締めてお話されている間、挨拶が始まる前までさえずっていた小鳥までも鳴きやんで聴いているかのようだった。

そして用意されたポスターに直筆のサインをされて、お披露目された。
参加者の前でサインされたポスター
「星のクライマー」合唱
13時41分、参加者全員で「星のクライマー」の合唱の時間となった。

ボーカルは芸術文化観光専門職大学音楽サークル「なまおと」のメンバーだった水野鈴香さん、演奏は「なまおと」のメンバー。



出席者全員起立での合唱だったが、途中からユーミンは自分の席で口ずさんでおられた。その横で、竹村さんがずっと泣いておられたのが印象的だった。 曲が終わった後、ヴォーカルとバンドの方に向けてユーミンは拍手されていたのを見て、やさしさに包まれているのだと実感した。
 
記念品の贈呈
13時47分、式典最後は豊岡市長の関貫 久仁郎氏からユーミンに記念品の贈呈。色合いは緑の柳行李(やなぎごうり)の鞄だ。

※行李は兵庫県豊岡市の伝統工芸品「豊岡杞柳細工」の代名詞>>

今日のユーミンの衣装と、鞄の色合いもバッチリ。 首に巻いていたスカーフを鞄に巻き付けて、我々に似合うでしょのポーズ。司会の坪内美樹さんから「皆さんの大きな拍手とともに、(贈呈の鞄)一緒にお持ち帰りいただきたいと思います。」と、ナイスな締めの言葉をユーミンに贈られた。ご満悦でお茶目なユーミンだった。
「星のクライマー」歌碑
締めの言葉
13時50分、司会の坪内美樹さんから

「これを持ちまして終了とさせていただきます。こうして一同に会することができた喜びをこめまして、植村直己さんに届けたいと思います。」で、拍手喝采の中終了した。

そしてユーミンは一旦、停めてあった車に乗り込むのであるがファンの方々が手を振る姿を見つけて、満面の笑みで手を振り返されていた。

しばらくすると、集合写真と歌碑の前でのおひとり撮影となった。その後、植村直己冒険館に見学に入られるとまた雨が降ってきて、14時40分頃出て来られるとまた晴れるという、奇跡的な出来事があった。ユーミンは本当に凄い!
式典終了直後のお天気
除幕式後のようす
ユーミンの冒険館見学と取材が終了したあと、私たちも植村直己冒険館の見学ができたので入ってみた。通路はクレバスの感じ、お土産コーナーには式典時サインをされたポスターが掲示されていた。展示コーナーを詳しく見れていないので次回にしようと思い、少し休憩することになった。すると、ひとりの女性が入ってきたのだが、どこかでお目にかかったような方??あとでわかったのだが、MBS毎日放送アナウンサーの古川圭子さんだった。
 
植村直己冒険館の館内
参加者の前でサインされたポスター
帰り際
外は本降りになってきて駐車場へ向かう途中、再度歌碑を見ることになったのだが、女性カメラマンが撮影中だった。撮影後我々に、歌碑の上にクレバスが見える設置となっているので、写真を撮るときはこの位置から撮ったらいいと教えてくださった。その女性、NHK神戸支局の記者で、「放映は明日3月18日のリブラブひょうご」でと言われた。それが二重の喜びになるとは・・・
「星のクライマー」歌碑の説明板