

こちらでは、プロジェクトの1つであるユーミン作詞「星のクライマー」の歌碑の制作・設置に関する除幕式のリポートを紹介します。
SURF&SNOW in Naeba Vol.45で知る『星のクライマー』歌碑
SURF&SNOW in Naeba Vol.45の最終日、友人たちとの話題は「星のクライマー歌碑の除幕式」だった。それは今回の苗場本編後半の最初の楽曲『星のクライマー』直前のMCで、作詞した楽曲が歌碑になるとの話題だった。
皆に共通だったのは、除幕式に行きたいけど参加するにはどのような方法があるのかということだった。調べてみるとなるほどということになり、話を進めてみることになった。


SURF&SNOW in Naeba Vol.45のポスター
除幕式典当日の午前中
「星のクライマー歌碑」除幕式の当日になった。行くと決めて実際に行動してから1ヶ月弱、当日になって早いものだとあらためて感じた。植村直己冒険館のある兵庫県豊岡市日高町伊府まではレンタカーで行く計画を立てていたので、朝姫路に集合。時間は8時30分、天気は曇りだが寒かった。播但連絡道路を通り朝来辺りは雨、そして和田山を過ぎたころには雪が降ってきた。


播但連絡道路の市川SA 沿線観光案内板


除幕式の準備中


植村直己冒険館の駐車場


除幕式の準備中
除幕式典当日の昼にかけて


湖月堂から見る辰鼓楼


但馬の史都


湖月堂の出石そば
入場から式典開始直前のようす
そして定刻通りの12時30分、受付が始まった。入場整理券を出して名前を確認、そして記念品をいただいた。すぐ横に撮影隊がおられ入場の様子と個々の話を撮っていたが、私の入場時でのカメラワークが滑稽だった。それは撮影をやめたのだった・・・
撮影隊はあとで判明したが、NHK神戸放送局とMBS毎日放送だった。


案内状(加工済)


入場整理券(加工済)


関係書類と同送の周辺地図


式典開始直前の空模様
除幕式の序盤
13時22分、主催者から司会坪内美樹さんに、始めの合図が出された。
「只今より、星のクライマー歌碑除幕式を開催いたします。司会を務めさせていただきます、坪内美樹と申します。~~約200名の方にお集まりいただいております。~~皆様には大きなプレゼント、ビッグサプライズがございます。なんと松任谷由実さんが駆け付けてくださいました!拍手でお迎えしたいと思います。」のアナウンス。
参加者の大歓声と大拍手の中、車が待機されている場所から満面の笑みでユーミンが登場してきた。服装は、グレーのコートに濃い茶色のパンタロン風パンツ、スカーフに髪は束ねてだった。歌碑に向かって左側の一番前で右端に座られた。その横は主催者で、植村直己没後40年記念事業実行委員会の代表竹村英樹さん。


「星のクライマー」歌碑の説明板
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13時24分、主催者竹村さんのご挨拶が始まった。
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挨拶の主な内容は
・今日は雨が降ったりやんだりした天気で式典は晴れたらいいのにと思っていたところ、元々植村直己さんが育ったこの地はこういう天気(不安定)で竹村さんの思いに対して植村さんから何を言っているのか!と励まされているのかと思われたそう。
・豊岡まで足を運んでいただいたこと、直筆歌詞の提供、ライブ(SURF&SNOW in Naeba Vol.45)での歌碑建立の紹介などで多くの募金が集まったことなどを、ユーミンに対して感謝の言葉を述べられた。
・歌碑建立の切っ掛けとなったのは、昨年没後40年になった植村直己さんへの思いから、植村直己さんをイメージして制作された「星のクライマー」作詞者のユーミンに、歌碑建立の思いを手紙にされたとのこと。
・歌碑建立にあたっての願いは、歌碑ができることで過酷なことに挑戦した植村直己という人間がいたことの世間への再確認、この地を訪れた方々に歌碑を通じて「星のクライマー」という楽曲の素晴らしさを認識してほしいとのこと
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歌碑除幕
除幕には、4名の方が司会坪内さんから紹介された。その紹介順は下記となるが、( )は歌碑を中心として立つ位置を記載した。
植村直己没後40年記念事業実行委員会の代表 竹村 英樹氏(下手奥)
歌碑設置者で豊岡市長 関貫 久仁郎氏(上手手前)
豊岡市議会議長 松井 正志氏(上手奥)
「星のクライマー」作詞者でシンガーソングライター 松任谷 由実氏(下手手前)
4名の方々の緊張をほぐすために司会の坪内さんから「紐を引く方は初対面だが笑顔で心ひとつにして」と云われ、参加者の我々は爆笑だった。会場から「ユーミンがんばれ!」という声がかかり、じっとしていられないユーミンは参加者に愛嬌をふりまいていた。 「それではまいりましょう!」と司会坪内さんが云われ、司会と参加者全員で「どうぞ!」で、4名の方々が紅白紐を手繰り除幕が執り行われた。
お披露目された「星のクライマー歌碑」は、円形のステンレス製にユーミン文字で歌詞が描かれていた。お披露目後は、歌碑を囲んでの記念撮影が行われた。


入場待ちに撮影した式典会場


「星のクライマー」歌碑
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13時35分、ユーミンの挨拶が始まった。
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「こんにちは、今日はお招きいただいて本当に光栄に思っています。歌は我が子なので、このような形で遠い場所でたくさんの方に広まってくれるのが本望。偉人の聖地、生まれた場所を訪ねるのは有意義なことだなと思います。今日は神鍋(かんなべ)の雪を見ながら、植村直己さんの記憶を少しでも共有することができたような気がして感動しました。植村直己さんの冒険の足跡をただ文字で読むだけでも、胸が熱くなります。 実行委員長(竹村さん)が言われたように、今でこそ冒険心や好奇心、誰も見たことがない景色を見たい、人間の極限の思い〜〜世界情勢とか、私達それぞれが持たなくてはいけない姿勢だと思います。少し長くなりますが、この歌を作ったのは1984年消息を絶たれた当時、ニュースを耳にして作った曲です。直接の面識は、もちろんありません。
〜〜私は私自身の冒険をやっていかないとと固く心に誓いました。世の中はバブルに向かう情勢だったが、真逆のワイルドライフを心に持ち、できるだけ誰も見たことがない風景を見ようと、ずっと脳内登山をしてきた気がします。そして時が経ちシンクロできたと、植村直己さんがもしここにいらしたらそんなんじゃないよと言われるかもしれませんが、植村さんが目指された冒険の一端を自分でも体験してこれたような気がして、今日、ここにいるのは運命だと思いました。呼んでいただいて、皆様本当にありがとうございます。」
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※挨拶の内容は、各メディア・管理人と友人によるメモ書き等を繋ぎ合わせたものとなります。
たくさんの拍手があった。ユーミンがひとことひとこと噛み締めてお話されている間、挨拶が始まる前までさえずっていた小鳥までも鳴きやんで聴いているかのようだった。
そして用意されたポスターに直筆のサインをされて、お披露目された。


参加者の前でサインされたポスター
「星のクライマー」合唱
ボーカルは芸術文化観光専門職大学音楽サークル「なまおと」のメンバーだった水野鈴香さん、演奏は「なまおと」のメンバー。
出席者全員起立での合唱だったが、途中からユーミンは自分の席で口ずさんでおられた。その横で、竹村さんがずっと泣いておられたのが印象的だった。 曲が終わった後、ヴォーカルとバンドの方に向けてユーミンは拍手されていたのを見て、やさしさに包まれているのだと実感した。
03.17💫
— 水野鈴香(Reika Mizuno) (@reika_sunward) March 17, 2025
『星のクライマー』歌碑 除幕式🗻
植村直己冒険館にて、なまおととして出演し、ボーカルを務めさせていただきました。
なんと、サプライズで登場されたユーミンこと松任谷由実さんご本人の前で…!
本当に本当に貴重な経験でした。
私の一生の宝物です。夢みたいな時間でした。幸せ。 pic.twitter.com/BhUkhLcECG
植村直己冒険館にて、星のクライマー歌碑設置記念式典でお祝いの演奏をしてまいりました。「星」のクライマーを吹きに行ったら「星」型のアポロを「星」野ぽちが引き当てるという奇跡。天候が怪しいかな、と思ったら式典開始直前に見えてくる晴れ間。奇跡の連続だ~。植村直己さんが来てたのかも。 pic.twitter.com/CSMYpIMeY6
— りつ (@Sweety_children) March 17, 2025
記念品の贈呈


「星のクライマー」歌碑
締めの言葉
「これを持ちまして終了とさせていただきます。こうして一同に会することができた喜びをこめまして、植村直己さんに届けたいと思います。」で、拍手喝采の中終了した。
そしてユーミンは一旦、停めてあった車に乗り込むのであるがファンの方々が手を振る姿を見つけて、満面の笑みで手を振り返されていた。
しばらくすると、集合写真と歌碑の前でのおひとり撮影となった。その後、植村直己冒険館に見学に入られるとまた雨が降ってきて、14時40分頃出て来られるとまた晴れるという、奇跡的な出来事があった。ユーミンは本当に凄い!


式典終了直後のお天気
除幕式後のようす


植村直己冒険館の館内


参加者の前でサインされたポスター
帰り際

