我々は、昨日(8/30)、シャングリラU仙台公演の初日を聴きました。以下、ユーミン初心者の私のレポートです。
我が家の女神は、ちょっと前まで自分からユーミンを聴こうなんて言うこともなかった男を従え、「ムーミン見に行くの」と笑いながら言うこどもたちに見送られながら、会場に向かったのでした。
余裕をもって出向いた為、開場前でしたが、すでに長蛇の列。ユーミン人気の高さが伺われます。若者の「年齢層が高いね」という声が聞えて来ます。同感です。私も含めた40代を中心に、初老のご夫妻から、娘さんにせがまれて付き添って来たおとっ
つぁん、奥さんの機嫌取り狙いながら携帯を離せないダンナ、ユーミン好きの親に連れて来られた幼子もちらほら、赤ちゃんの泣き声さえ―――ユーミン・ファンは年齢・階層を越え、様々な人々が集まって来ていました。
開場を知らせるアナウンスと共に入場。生理的な準備を整えようと向かうと、トイレはすでに列をなしている。水分は節制しなければ、と思われましたが、脱水も危険です。それなりの準備だけはしておきました。
アリーナは、霧(?)に包まれている。宇宙を思わせるBGMと共に、すでに演出は始まっているようでした。待つこと小一時間、ついにシャングリラU仙台公演は始まりました。内容は、すでに皆さんご承知の通りです。
斜め前のキティちゃんが似合いそうな女の子の興味は、主に氷上の宇宙劇やサーカスにあったようでしたが、次第にユーミンの音楽にも向けられ、ついにはほとんどスタンディング・オベイションでした。疲れたのか、隣の父親の腕にかわいいリボンをも
たれさせかけるまで―――
我々には夢があります。大人になると、金がほしい、権力がほしい、名誉がほしい、といった夢とは言えない利己的であからさまなことを夢と勘違いする人も少なくありませんが、誰もがこども
の頃に夢見た夢を再現してくれる、それがシャングリラではないか、そう思われて来ました。突然でした。偶然でした。以心伝心といって良いのかもしれません。我々夫婦は、同時に顔を見合わせ、なにか言葉を交した後、一緒に立ち上がっていました。
その時大歓声に掻き消された会話は、帰路のバスの中で判明しました。私の「立とうか」という問いかけに対し、女房は「立つよ」という宣言であった、という違いはあったようなのですが、同時に同じことを考えた、それは事実のようでした。
あとはさらにユーミンに魅かれシャングリラに溶け込んで行くばかり―――「ユーミン!」40半ばの男の絶叫は迷惑だったでしょうか。大歓声に掻き消され、あるいは混じりあったから大丈夫?
少なくとも隣の女房はノープロブレム、最高の笑顔だった。その昔、ユーミンなんて、と言って、ユーミン大ファンの女の子を、それと知らず傷つけた粗忽者が、今はふたりでその渦中にある。信じられない。体質が変わったのか、なかなか汗を掻くことが無くなった私も、この時は上着を脱ぎ
捨て、熱くなっている自分を感じていた。ユーミンの凄さはまだまだ終わってはいなかった。シャングリラの出演者の紹介を、滞ることなくとうとうと諳んじて見せた。演出以上の演出、すごい、素適、信じられない!
家族やともだちならば誰しも、迷うことなくその名を呼ぶであろう。ユーミンにとって、彼らはそんな存在か、否それ以上の大事な仲間なのかも知れない。ユーミンの夫君、松任谷氏にも感謝申し上げたい。ありがとうございました。
ご結婚後もひとり占めにすることなく、ユーミンの才能をさらに磨き飾り、ふたりの喜びを仕合せを我々に分けてくれている。有り難いことです。様々なご尽力に徹したスタッフのみなさまもご苦労さまでした。
帰りのバスの中で、女房は、ぽつりとこう言った。「わたし、ユーミンが現れた時、やっと会えた、また逢えたって・・・、教祖様に遭えたような有り難い気持ちになったの」無宗教の私であるが、うちのかみさんの崇拝する「ユーミン教」の信仰だけは拒めな
いな、と感じられて来ていた。ありがとうございました。
PS:書き始めた時から日付が変わり、もう9月。どんどん流れて行く。今回のシャングリラ公演が無事終えることを、さらなる発展を、祈っています。うちの女神は待ちくたびれて、「FROZEN ROSES」の二回目を子守唄にして・・・・・満足そう
40代半ばで初めてユーミンを聴きに行ったテニスキーより |